井の中の蛙、大学を知る

投稿者: | 2018年5月28日

「私アメリカに留学してたんだ。少しの間だけだけど」

大したことなさそうにに話す友達の言葉から、私は自分の見てきた世界の狭さを強く感じた。

私は北海道の田舎から本学の英文学科に入学した。高校時代は田舎の進学校で過ごした。当時の私は英語の勉強が好きで自分の力にも自信があった。

しかし、大学に入学して初めての授業を受けた時、私は周りの人たちのレベルの高さにがくぜんとした。大学にはたくさんの留学経験者や帰国子女がいる。高校時代に私の周りには留学した人は一人もいなかった。田舎で過ごしたことゆえの見識の狭さをコンプレックスに感じた。授業で彼らと交流していくうちに自分のレベルではこの学校で通用しないということが自然と理解できた。私は自分の見識の狭さとレベルの低さを恥ずかしいと感じるようになり、入学早々、講義に消極的になった。

大学は高校とは比べ物にならないほど規模が大きい。当然、今まで出会ったことのないような人と出会う。うれしい反面、彼らに驚かされることや戸惑うことも多い。狭い世界に閉じこもっていた過去の自分、そして自分を狭い環境に閉じ込めた親やハンデを与えた田舎にさえ恨みを抱いた。

生まれて初めて井戸の外に出た蛙は自分の存在がちっぽけだと痛感した。田舎から遠く離れたこの場所には、これまでの想像をはるかに超えた雄大な世界が広がっていた。

【佐藤 綾】