擬人化パネルに安らぎ フンボルトペンギンの生態

投稿者: | 2017年9月27日

恋するペンギン?

ペンギンを擬人化したアニメキャラクターが描かれたパネルを見つめ続ける1匹のペンギンがいるという。アニメとのコラボ企画は終了したが、パネル撤去を惜しむ声に応え、設置が続けられているそうだ。そこでそのペンギンがいるという、埼玉県の東武動物公園へ向かった。紫の識別用バンドを身につけたそのペンギンは、飼育場内に置かれたパネルの前に横向きに佇み、動かない。噂は本当だ。
しかし、パネルを見つめていたペンギンは1匹ではなかった。彼らはフンボルトペンギン。日本で最もよく目にする種である。南米西部のチリやペルーといった国の海岸に住む彼らは比較的暖かい気候に適しており、日本でも通年で屋外飼育できる。京都水族館や京都市動物園でも屋外に近い環境で大勢飼育されている姿を見ることができるだろう。
野生では減少が心配されている。だが、日本の動物園では増えすぎるために、卵を偽物とすり替えて繁殖を抑制することすらあるという。彼らは偽物の卵でも抱き続ける。その卵のごとく、パネルの絵が彼らの目には同類の姿に見えているのかもしれない。
話題のペンギンは、もともとつがいであった雌を若いペンギンに奪われてしまったという。彼は自分の前から決して動かないパネルに安らぎを見出したのかもしれない。今後もパネルを設置し続けてほしい。【湯川哲至】