フィリピンの今

投稿者: | 2017年8月30日

フィリピンの街並

私は、現在フィリピンのセブ島に滞在している。目的は語学留学である。記事執筆時点ではまだ留学開始1週間目と訪問からあまり日が経っていないため、今回は語学留学についての話ではなく、現地を歩いた私が肌で感じたフィリピンの今を紹介する。

物価は日本の半分から3分の2と非常に安い。例えば缶コーラは約60円、レストランでお酒を飲みながらご飯を食べても1人約850円しかかからない。

一方で、デング熱やA型肝炎といった感染症が蔓延しており、重火器を使った犯罪も多発している。2週間ほど前に、私の語学学校の向かいの通りで殺人があったらしいが、現地の人からすれば別に珍しいことではないらしい。

加えてインフラの整備も非常に未熟で、道を歩いていると汚水の臭いでおもわず顔をしかめてしまう。雨が降った後はさらに悲惨で道の排水機能が不十分なために汚水が路面を覆って、さながら川のようになる。歩くだけで足が水浸しである。

このように東南アジアでも1、2を争う治安の悪さと劣悪な衛生環境を兼ね備えるのがフィリピンという国である。ここを訪れるといかに日本が安全で清潔な国であるかを思い知らされる。

しかし、私が滞在中に気づいたことは、このような貧しい生活環境でも現地の人たちはとても人生を楽しんでいるように見えることである。子供たちは平均すると兄弟が4人から5人いるために、道端で楽しげに遊んだり、家族でわいわい外食を楽しんだりしている。実際に彼らに聞いたことだが、彼らの価値観として家族は多ければ多いほど幸せなのだという。

スーパーマーケットにいくと、店員は仕事中でも会話を楽しみ、なかにはさぼって遊んでいる人もいる。それらが寛容されるゆったりとした雰囲気がフィリピンにはある。

他方で、技術が発展し、少子化が進む日本では、子供たちは1人でゲームをしたり、YouTubeを見たりと人間同士の対面でのコミュニケーションをとる機会が少なくなりがちである。大人は、機械のようにせかせかと朝から晩まで働く人が多いため、家族と過ごす時間が短くなってしまう。日本のような先進国では、発展途上国と比べ人間同士のつながりが希薄になってしまうと私は思う。

そのような生活を人々が送る先進国とフィリピンのように技術的、経済的には劣るが人間同士のつながりが強く、人々がゆったり過ごす発展途上国。私は現在、どちらの生活が本当に幸せなのかわからなくなっている。皆さんも考えてみてほしい。【吉冨優太】