〔新聞局今昔〕第1回 衰退する学生自治

投稿者: | 2017年4月1日

 本紙は「同志社かわら版」として発行を始めて今号で100号を迎えた。創刊号は2002年4月4日に発行。この15年間で私たちは何を伝えてきたか、現在にもつながる問題点はあるのか、歴史を振り返りつつ、再考していきたい。

 創刊間もない本紙は、現在の室町キャンパスに存在した旧学生会館の最後を特集している。各サークルのBOXに加え、ホール・学食・理髪店までも備えていたことが当時の記事からうかがえる。取り壊しは02年の夏に行われ、それに合わせて現在の学生会館へ移転した。

 この特集は4号にわたって行われたが、中でも目を引く記事が二つある。一つ目は演劇系サークルが深夜まで中庭を使って練習を続けていたこと。二つ目は解体工事中の旧学生会館で、学生が大学の許可を取り付けずにゲリラライブを決行したことだ。そこには自由に活動を行う「学生らしさ」を感じ取ることができる。

 しかしこれらの話はもはや昔話。現在の学生会館や活動の様子を知っていると、これらの行為は奇異に思える。今では活動停止にもなりかねないので、このような真似をする学生はもういない。なぜ私たちの「学生らしさ」は薄らいでしまったのだろうか。

 「学生自治」の考え方に変化が起こったことがその一因だ。当時、学生の意見を取りまとめていた唯一の団体である「学部自治会」は、委員選挙の投票率が平均9%に落ちこみ、一般学生からの関心を失っていた。当時、本紙が取材した選挙補助のサークル代表らは「(自治会消滅は)学生と大学の立場が対等な関係ではなくなり、何をするのにも大学側の許可を必要とし、サークルなどの自由な活動が阻害されるのではないか」と語っている。

 この言葉は現在のサークル活動を考える上で、思い当たる人も少なくないだろう。例えばBOXの夜間残留、ポスターやビラなどの告知など、許可を仰ぐ場面に取り囲まれている。「学生自治」という言葉は過去のものとなってしまったのか。

【高橋 翼】