核兵器禁止条約に反対 日本に問われる核の是非

投稿者: | 2017年3月18日

 昨年12月23日国連総会は、核兵器の使用を禁じる核兵器禁止条約の交渉に入る決議を賛成多数で採択した。唯一の核兵器被爆国である日本はこれに反対した。

 日本はアメリカの核の傘に守られている現状があり、核兵器を否定することは、間接的に自国の安全保障政策を否定することになってしまう。そういったことから日本は、核兵器を段階ごとに少しずつ削減していき、最終的に核兵器を無くすというステップバイステップ方式を支持している。この方式をとることで、核兵器による自国の安全保障と、核兵器の削減という矛盾したような両立を行うことができる。

 ステップバイステップ方式による核兵器軍縮が大きな前進を見せないことに不満を覚えた国々が提案したのが、核兵器禁止条約である。核兵器禁止条約が結ばれることで、核兵器は非合法化され、核兵器を保有する国々は核兵器廃棄へのロードマップを策定しなければいけなくなる。核兵器禁止条約が結ばれることで、核兵器の削減は確実なものとなるが、核兵器による自国の安全保障は今後見込めなくなってしまう。

 前述したとおり日本は核の傘に守られているため、核兵器禁止条約が結ばれてしまうと自国の安全保障政策が崩壊してしまう。そのため、核兵器禁止条約の交渉に入る決議に反対をしたのだ。日本の核兵器禁止条約への態度は、自国民を多く殺した核兵器に頼らざるをえないという、日本の哀しいあり方を如実に表している。

      【笠井貴晶】