〔魅力がギュッ!京田辺〕 番外編 ~壁一面の落書き 学生会館 負の遺産~

投稿者: | 2017年3月18日

 今回は南門入ってすぐにある、学生会館を紹介する。学生会館はアパートのようにサークルの部屋が配置され、音楽系のサークルのために練習ホールも完備されている施設だ。

 そんなサークル活動の拠点である学生会館を外から見ると、外装は京田辺キャンパスに溶け込むレンガ調で一見ごく普通の建物である。しかし、中に入るとおそらく誰もが衝撃を受けるだろう。スラム街のように壁一面に落書きがあり、照明は非常に暗い。その内装には現代の日本ではあまりない、無法地帯のような雰囲気がただよっている。私は学生会館を訪れるたび、壁一面の落書きに不快感を覚える。なぜこのような落書きをそのまま放っておくのだろうか。調べるとこの落書きは学生運動が盛んだった頃に描かれたものらしい。

 簡単に歴史を説明すると、1949年に全学自治組織である「学友会」が設立され、その8年後に学友会によってブント(共産主義同盟、新左翼党派)が結成。以後学友会は、長年に渡り関西におけるブントの拠点となったのである。86年に京田辺キャンパスが開校された際も学友会は強い力を保っていた。壁の落書きはその名残だ。

 壁一面の落書きに深い歴史があるのは分かった。ただ、私は言いたい。学生運動のさなか落書きをした学生に、今日サークルにいそしむ現役の学生が快適に学生会館で過ごす権利を奪う資格はあるのだろうか。当時、落書きを書いた学生が「落書きしても学生運動が終われば大学がすぐに消してくれるやろ」みたいな軽い気持ちでやったのだとしたら、私は彼らを許せない。現に今も、落書きは消されずに残っているのだから。

【吉冨優太】

学生会館に残る当時の爪痕