オバマ大統領広島訪問――核兵器のない世界へ

投稿者: | 2016年9月2日

バラク・オバマ米大統領が5月27日夕方、広島を訪問した。主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の閉会後広島に入り、広島平和記念公園、広島平和記念資料館を巡った。その後、慰霊碑に献花し、「核兵器のない世界」の実現を呼びかける演説を行った。1945年8月に米国が広島、長崎に原爆を投下して以来、現職の米大統領が広島を訪問するは初めてのことだ。

オバマ氏の「核兵器のない世界」を目指した行動は今回だけではない。2009年4月にEU初の首脳会議のためチェコの首都プラハを訪れたオバマ氏は、「プラハ演説」と呼ばれる演説を行った。演説の中で「核兵器のない世界」の実現に向けて世界をけん引してゆくことを誓った。この「プラハ演説」で、同年10月にはノーベル平和賞を受賞している。

オバマ氏は広島での演説の中で日本に原爆を投下したことの謝罪はしていない。あくまで核兵器の非人道性を主張し、その役割を減らす必要性を強調しただけである。核兵器の非人道性を訴える動きは国際的に活発になりつつある。日本の核に関する議論は、他国に抜きんでて活発であり、国際的に一定の影響力をもつ。原爆投下は日本への過度な攻撃であったことを非人道性の延長線上にとらえることはそう難しくはない。これから日本を担っていく我々の核に対する意識のあり方が問われている。【笠井貴晶】